
SBI証券で米株を購入する際、やり方によって為替手数料がお得になるので外貨決済を利用する人も多いと思います。

他証券を含めて円貨決済はお手軽だけど為替手数料が割高なケースが多いよ
SBI証券の場合、予め住信SBIネット銀行で両替して米ドルを証券に振替すれば手数料は1ドルあたり6銭
更にSBI証券のFXでUSD/JPY買い⇒現引きすれば1銭より少ないし
しかし米株購入注文が約定するまでは米ドルを預け金のまま保有していても利息を一切貰えない…

証券会社の利益になる…
更に問題なのは証券会社が破綻した場合の資産保護。
外貨MMFも含めて投信ならばちゃんと買付してくれてさえいれば、資産は強制的に受託機関である信託銀行等が保管し分別管理されます。
しかし預り金の場合は分別保管の規定はあるものの、実際に分別保管するかどうかは証券会社次第。
投資者保護基金による補償だと1,000万円が上限なので足が出てしまう可能性もあります…

経営状態の悪い証券会社ほど自社の資金繰りに使い回しがち…
これらの問題に対する解決策が外貨MMFを活用する方法。
まず金利でいえばSBI証券なら各種USMMFは4%台前半(4/12現在)。
外貨MMFなので勿論分別管理されます。
尤も問題なのはSBI証券では米ドルMMFのまま保有していても米株購入の買付余力に反映されないこと。
一旦米ドルMMFを売却し米ドル預け金にしなければ買付余力に反映されない(米株購入代わり金に充当できない)のです…

それでは使い勝手が悪いし問題解決にならない…
買い注文の価格を低めにして長期間買い注文を入れたままにする場合、その期間は預り金のまま…

楽天証券は買い注文を入れる際に保有する米ドルMMFを買付余力に含めるかどうか選択可能
含めた場合で買い注文が約定すると自動的に米ドルMMF⇒外貨預け金のうえで代り金に充当してくれるから超便利

尤もかなり面倒ですがSBI証券でも米ドルMMFを最大限活用する方法があります。
それが米ドルMMFを必要額分解約注文⇒米株買い注文⇒米株が約定しなかったら翌営業日に米ドルMMF解約を取消しです。

何か面倒くさそう…
このスキームのキモはSBI証券では外貨MMFの注文期限が毎営業日の14時30分であること。
そのため14時30分を過ぎてから米ドルMMFの解約注文を出した場合、翌営業日の14時30分までは取り消しが可能。
当日夜の間に米株の買い注文が約定しなかった場合、翌営業日の14時30分までに米ドルMMFの解約注文を取り消してしまえば米ドル預け金になることはなく米ドルMMFのまま。

利息を得られず、資産保全にも懸念がある外貨預け金の問題点が解決される
尤も外貨MMFの解約注文を取り消すには米株買い注文がないことが条件なので、米株買い注文を当日のみ有効に設定⇒約定しなければ自動失効させる必要があります。
米株購入のターゲット価格が低めならば、約定するまで複数回繰り返す必要があります…

かなり面倒…
なお内外市場の休日の関係で外貨MMFの解約注文を出しても、米株の買付余力に反映されない日もまれにあるので要注意。
結構手間がかかるので最善ではないものの、外貨預け金の弱点を補完できる数少ないスキームの一つと思われます。
SBI証券でも楽天証券のように外貨MMFを米株購入代わり金に直接充当可能ならいいのですが、以前問い合わせた際にはそのような予定はないとの回答を貰いました…

この点に関しては楽天証券いいよね
なおマネックス証券や松井証券・SMBC日興証券等、予め円資金を通常の預け金⇒米株口座に移動させる必要がある証券会社では今回のようなスキームは利用不可。

そもそも外国株用に資金を移動させるスキーム自体が面倒だよね