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みずほが現役従業員の企業年金水準を引き下げるもOBの年金は減額せず

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みずほが現役行員の企業年金水準を引き下げ

確定給付型企業年金と企業の年金債務

大企業を中心に福利厚生の一環として私的な企業年金を運営していることがあります。
企業が資金負担をしたうえ、給付年金水準にも責任を持つのが確定給付企業年金(DB)。
一方で同じく企業が資金負担をするも、従業員が自分で運用商品を決めて運用状況により受け取る年金額が変動するのが確定拠出年金(DC)。

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DBでは退職するまでどのくらいの利回り(リターン)で運用されるかを設定します。
これが予定利率。

この予定利率は長らく固定金利でしたが、2000年代に入ると例えば市場金利に連動して2.0%~5.0%などと変動するタイプも登場しています。

そもそも市中の金利は変動するからね

この利率が高ければ高いほど従業員の受け取る年金水準は高くなる一方、企業はそれだけの高い利回りで運用する必要があり、予定利率に届かなければ企業が追加で資金負担を迫られます。
この追加負担が必要な状態を一般的に積立不足と呼びます。

バブル崩壊を経て企業が積み立て不足に耐えられなくなったのがDCが導入されたきっかけだよ

企業はこの積み立て不足が発生すると、数理計算上の差異などで費用計上していく必要があり減益要因となります。
逆に運用が好調で予定利率を上回る運用成績を残せば、戻し入れが発生し増益要因にもなり得ます。

みずほが予定利率を引き下げる

11/19の日経新聞朝刊金融経済面に気になる記事が掲載されました。

みずほFG 企業年金減額へ

です。

記事によると、みずほでは従業員の年齢によって3.0~5.5%で固定されていた予定利率を、20年国債の過去5年利回り実績に1.5%を加えた水準にする変動制にするとのこと。

若い人ほど予定利率が低いのかな?

そもそも今どき5.5%もの高い予定利率が適用されてるなんて凄いけど…

変動する予定利率の上限は5.5%に。
インフレ率が上昇しても上限は不変なのでインフレ負けします…

ちなみに11/18の残存20年国債利回りは0.285%。
この水準が5年続けば、0.285%+1.5%=1.785%となります。

明らかに年金水準切り下げだね

予定利率の引き下げや変動制への変更は組合との合意が必要ですが、新聞で報道された以上は既に合意しているのかも…

もしかして企業側からのリーク?

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みずほOBの年金水準は引き下げない

予定利率と給付利率

今回報道されたのはあくまでも予定利率
前記の通り、現役従業員が将来受け取る企業年金の退職時までに想定する利回りです。

一方で既に年金を受け取っている、あるいは既に退職しており年金支給を待っているOB向けの利回りは給付利率と言います。
今回の報道を見る限り、この給付利率の引き下げは無いみたい。
現役行員でも5.5%の予定利率を適用している人がいる以上、比較的若い年齢で退職したひと以外5.5%の給付利率が適用されているOBが多いでしょう。

ここでも過剰な高齢者優遇?

この給付利率を引き下げれば更に大きくコスト削減が可能。
OBは今よりも更に給与水準・退職金水準・年金水準が高かったはずですし。
しかし、給付利率引き下げには踏み込まず。

OBには優しい一方で現役従業員には益々厳しい環境…

みずほFGは儲けの源泉である総合職を3割減らす~銀行も大リストラ時代
みずほFGは今後10年でパートを含めた全従業員の24%程度を削減する計画。しかし、総合職はその割合を上回る3割が削減対象。付加価値を生む総合職を減らすということは、いよいよ銀行員大受難時代が到来する。

OBへの忖度が企業価値向上より優先されるみずほFG

みずほがOBの年金水準引き下げ(給付利率引き下げ)に踏み込まないのは、OBが怖くて経営陣の腰が引けているから?
本気で邦銀トップを狙い世界でも大きなプレゼンスを示せる金融グループになりたいなら、更に企業価値を高めることが必要でしょう。

3大メガバンクから脱落しそうな状態なのに…
這い上がる気はないのかな?

有報で確認したところ、前期末のみずほの退職給付債務(PBO)は約1.4兆円。
一方、それに対する年金資産は約2.3兆円あり実は資産超過。
B/Sの資産サイドに差額が計上されています。

「通常は負債超過なのに」と思い、同じく前記末の年金資産内訳を見ると国内株の割合が約58%。
アベノミクス・異次元金融緩和を受けた国内株式相場の上昇で、想定以上に年金財政が好転しているようです…

想定を遥かに超えて儲かっちゃった?

これだと企業年金制度が破綻しそうとは言えず、正攻法では給付利率引き下げ実施は難しそう…
それでも給付利率引き下げが実現すれば負担は大きく減り、戻し入れ益も発生するでしょうに…

何かいい方法はないかな?

有報のPBO記載欄で現役従業員向けとOB向けの内訳が掲載されれば、いかにOB向け負担が大きいかわかるはずです。

なお前記日経新聞によれば、みずほの企業年金は終身年金のようです。
要は10年や20年などの有期年金ではなく、公的年金と同様に生きている限り生涯受け取れる年金。
有期年金と組み合わせた制度なのかもしれませんが、それでも終身年金があるならばとても恵まれています。

悠々自適の老後をおくれる…
羨ましい…