2018年分からID・パスワード方式でe-Taxが利用可能
昨年まではe-Taxで確定申告するためには、署名用電子証明書を格納したマイナンバーカードとカードリーダーが必要でした。
しかし今年からはマイナンバーカードとカードリーダーが不要なID・パスワード方式も利用可能になりました。
ID・パスワード方式ならスマホ・タブレットで確定申告が可能。
尤もスマホ・タブレットでの確定申告対象者は、
「1か所のみから給料を貰っているサラリーマンで、且つ年末調整済み、他に申告する所得・損失などが無く、ふるさと納税・医療費控除などで還付がある」
など、結構限られます。
対象者ならば便利で簡単そうなのですけどね。
初めてのe-TaxはID・パスワード方式がお手軽
マイナンバーカード方式のメリット・デメリット
メリットは特になし。
証明書類を添付不要なのはID・パスワード方式と同じなので。
強いて言えば現在のスタンダードな方法ということでしょうか。
デメリットはカードリーダーが必要なことと、マイナンバーカードに格納する署名用電子証明書に関すること。
公的個人認証サービスのポータルサイトや下記投稿もご参照。

引っ越し・改名などで失効
氏名・生年月日・性別・住所が変わると、マイナンバーカードに格納している2種類の電子証明書の内、署名用電子証明書が失効してしまいます。
再設定するには原則本人が役所に出向く必要があります。
なお利用者証明用電子証明書は上記4項目が変わっても失効せず。
署名用電子証明書に有効期限がある
署名用電子証明書はマイナンバーカードに格納後、5回目の誕生日までが有効期間。
5回目の誕生日の翌日には失効するので、再設定(更新)する必要があります。
再設定は有料で数百円の模様。
もちろん平日に役所に行かなくてはなりません。
毎年マイナンバー方式のe-Taxで確定申告するなら、5~6年毎に平日に役所に行き手数料を負担することになります…
ID・パスワード方式のメリットとデメリット
ID・パスワード方式のメリット
①カードリーダーが不要
②ID・パスワードは忘れない(紛失しない)限りずっと使える
新規に購入するとカードリーダーは数千円します。
これが不要に。
前記の通りマイナンバーカード内の署名用電子証明書には有効期限があり、且つ再設定はその都度有料で平日に役所に行かなくてはなりません。
一方でIDとパスワードは無料、且つ一度発行されればずっと使えます。
税務署に確認したところ、引っ越しにより管轄する税務署が変わっても、白色申告⇔青色申告など申告方式が変わっても、同じID・パスワードを使い続けることが可能。
ID・パスワード方式のデメリット
①税務署に行く必要がある
これはマイナンバーカードに署名用電子証明書を格納してもらうため役所に行くのと同様。
②将来的にID・パスワード方式が利用出来なくなる可能性
というのも、国税庁の確定申告書作成コーナー⇒ご利用方法⇒3 税務署への提出方法の選択⇒ID・パスワード方式の最下部に下記の記述があるため。
更には、国税庁の別ページにも詳しく…
「ID・パスワード方式ならスマホ・タブレットでも確定申告可能」と大々的に宣伝しているので、数年で利用出来なくなることは無いと思いますが…
それでも少なくとも数年は利用できるでしょうし、住基カードを使ったe-Taxが短命に終わったことからも、先のことを心配しても意味ないかな?
③現状、メッセージボックスの利用に制限がある
メッセージボックスでは申告の受付状況や還付金処理状況などの確認・電子納税が可能なものの、現状は電子証明書の格納されたマイナンバーカードとカードリーダーが必要。
国税庁は電子納税に関しシステムを改修中とのことですが間に合うのか…
マイナンバー方式⇒ID・パスワード方式に変更
既にマイナンバー方式でe-Taxを利用している人は、税務署に行かなくてもID・パスワード方式を利用可能。
確定申告書等作成コーナーの右側最下部にある「ID・パスワード方式の届け出」を行うことで可能に。
但し現在利用可能なマイナンバーカードとカードリーダーが必要。
引っ越しや結婚に伴う改名などを控えているならば、前もってID・パスワード方式に変更するのも手です。
ブラウザはここでもIEが必須…
なおID・パスワード方式のパスワードを変更するには税務署に行かなくてはなりません。
ネットでは出来ないとのこと。
マジですか…