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iDeCo(個人型確定拠出年金)の運営管理機関変更は運がいいと高く売り安く買い戻せる

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iDeCoの制度が始まり既に15年。
そのため早期に加入した方の中には手数料が高かったり、低信託報酬型投信などがラインナップされていない金融機関で加入している方もいると思います。
今回は加入金融機関(運営管理機関)の変更に関して。

なお年金制度やiDeCoに関しては「年金を知り将来に備える」をご覧ください。

年金を知り将来に備える
年金が無くなるや、年金支給開始年齢が引き上げられるなど、年金を巡っては週刊誌が良く取り上げることもあり多くの人が関心を持ちます。老後資金を確保しようとしても、まずは公的年金の仕組みを知り対策をするのが大事。基礎から学びましょう!

運営管理機関の変更(移換)手続き

手続き自体は超簡単だけど…

手続き自体は非常に簡単。
新たに加入したい運管から資料を取り寄せ記入して返送するだけ。
今まで加入していた運管に連絡したり、書類を提出する必要はありません。

しかし問題点があります。
時間がかかる
逸失利益(損失)が発生する
手数料が発生する(新旧運管の両方に対し)
です。

新運管に書類を郵送すると、チェックの後に国民年金基金連合会に自動的に送付されます。
その後、新運管に口座が設定されパスワード等の書類が送られてきます。
パスワードを受け取れば今後拠出する分の資金配分指定が可能に。
拠出金の引き落とし銀行を変更していなければ、引き落としも以前と変わらずに行われます。

最大のデメリットは相場変動からの隔離

しかし、
資産が旧運管から新運管に移換される際、全て現金化される
新運管に資金が移換されたときは、全て待機資金という名の「現金」で保管される(無利息)
新運管に資金が移換され更に数日経過した後でしか、その待機資金のスイッチング指示を出せない
スイッチング指示を出してからも、実際に約定するまで更に数営業日必要
なのです。

①⇒④の間は相場変動から置いて行かれます。
その間に相場が下落していれば、高い水準で売り安い水準で買い戻すのでラッキー。
一方で相場が上昇していれば得られたはずの利益を得られない…

私がまさにこのケースにハマりました…
待機資金化されている1か月の間にトランプ相場がやってきたのです…
なお私の場合は新運管に書類を郵送後、全て手続きが完了するまで待機資金化された1か月を含めて丸々3か月を要しました。
手続き自体は簡単も、時間がかかることに加えて運に左右される要素があります。

割安な投信を多くラインナップする新プランを発表したSBI証券で、
旧プラン(オリジナルプラン)⇒新プラン(セレクトプラン)
に変更する際も、資産は一旦全て現金化されるので前記と同様に相当の期間相場変動から隔離されます。

SBI証券iDeCo新プランへは敢えて旧プランから変更しなくてもいい~移換経験者は語る
iDeCo移換経験者としての意見。SBI証券が低コス投信を主体にした新iDeCoプランを開始する。確かに低コスト商品が揃うので、新規加入者にはおススメ。但し、旧プラン加入者はコストの差や運用不能の移換期間を勘案、あえてプラン変更する程ではない。

運営管理機関変更を検討した方がいいケース

前記の通り運営管理機関を変更する場合は手間がかかると同時に1か月程度は相場変動から隔離され、運の良し悪しにも影響されます。
それでも運営管理機関変更を検討した方がいいケースがあります。
それは「手数料が高い」「魅力的な運用商品が無い(乏しい)」ケース。

手数料が高い

iDeCoに加入する場合、毎月必ず手数料が発生。
支払う先は加入金融機関(運営管理機関)、国民年金基金連合会、受託信託銀行。
そしてはどこの金融機関で加入しても同額。
その額は現在年間2,004円(税込)。

しかしはどこで加入するかで異なります。
最安は0円。
SBI証券や楽天証券などのネット証券に加え、条件付きながら野村證券やみずほ銀行なども0円。

一方で三菱UFJ銀行は年間4,536円(税込)…
ハナからやる気は無いようです…
他に地域金融機関なども高いところが多い様子。

高額な手数料を取る運営管理機関⇒最安の運営管理機関に移換した場合、移換時にかかった手数料は数年で元を取れます。
加入済みプランの手数料を一度確認することをおススメします。

運用商品ラインナップが魅力的でない

長期間に渡り拠出・運用を行うiDeCoでは、低信託報酬型インデックス投信のラインナップが不可欠。
ネット証券ではそういった投信をラインナップしています。

一方でそうした投信をラインナップしていない運営管理機関もあります。
私が当初加入したスルガ銀行も…

スルガ銀行のiDeCo(個人型確定拠出年金)は高コスト投信が多くやる気なし
スルガ銀行のiDeCoは毎月の手数料が無料の貴重な運営管理機関だった。しかし、2017年には世の中の流れに逆らい有料化。しかも、インデックス投信が高信託報酬の商品だらけ。手数用無料時の契約者も他社に移換した方がお得。

みずほ銀行以外の銀行も総じて高コスト商品ばかり…
やはり低コスト商品を多くラインナップするのはネット証券。

前記運営管理機関手数料が0円の金融機関は、運用商品でも低コストの商品をラインナップ。
簡単な見分け方ですね。

運営管理機関変更の際の工夫

運営管理機関変更の一番のデメリットは、最低1か月程度相場変動から隔離されること。
それでも工夫のしようはあります。
iDeCoリスク資産と同等の現預金を保有している場合ですが。

旧運管で資金が自動的に現金化⇒iDeCoで運用している商品に対応するETFや投信を購入
新運管で手動でリスク資産にスイッチング⇒別途購入していたETFや投信を売却
とすれば、そこそこトラッキングエラーを回避できます。
尤もで資産が現金化されるタイミングはわからないので、毎日のように旧運管の管理サイトにログインする必要はありますが…

このように一旦加入した運営管理機関を変更するのは大変なので、最初に加入する際の選択が大事。
加えて現在加入している運営管理機関の魅力が乏しければ、工夫をしたうえで変更することをおススメします。
変更に伴う手数料はほんの数年で回収できるケースが多いので。

なお運営管理機関を変更した際、相場変動から置いて行かれた私の体験は下記投稿をご覧ください。

iDeCo資産の移換完了!しかし相場変動から1か月以上隔離された
手続きを始めて3か月。やっとのことで、某地銀からSBI証券にiDeCoの移換が完了した。しかし、移換に際し現金化された運用資金は、トランプ相場で勢いよく上がった相場から置いてきぼりを食らった。運管選定はくれぐれも慎重に行いましょう!