SBI証券がiDeCo新プラン「セレクトプラン」を発表
SBI証券のiDeCoに新プランが加わることが発表されました。
その名も「セレクトプラン」
私も加入している旧プランは「オリジナルプラン」と称されることになり、これまでと同様に提供されます。
改正確定拠出年金法施行に伴い運用商品が35本に制限され、今後除外手続きが行われることにも変わりはありません…
両プラン共に手数料等の諸経費に違いは無く、「セレクトプラン」⇔「オリジナルプラン」の変更手数料も無料。
一方で他社からSBI証券に運営管理機関を変更する場合だと通常は4,000円(税抜)が必要。


9/27にSBI証券が公表したプレスリリースによると、新プランは「低コスト」と「多様性」に拘った運用商品をラインナップとあります。
SBI証券iDeCoの新旧プランの違い
iDeCoデフォルト商品
改正確定拠出年金法施行に伴い、運用者が運用商品を指定しない場合のデフォルト商品を必ずしも元本確保型にしなくてよくなりました。
そこで、新プランのデフォルト商品はSBIアセットが運用するバランスファンド(信託報酬0.2891%程度)。
一方で旧プランでは引き続きあおぞら銀行の1年定期預金のまま。
セレクトプランラインナップ商品一覧
セレクトプランのラインナップ商品は以下の通り。
ぱっと見で三菱UFJ国際投信が運用するeMAXIS Slimシリーズのインデックスファンドが多いようです。
eMAXIS Slimシリーズは業界最低水準のコストを謳っており、他社が引き下げれば必ず追随してくる低コストインデックス投信。

ニッセイアセットが運用する低コストインデックスファンドも複数ラインナップ。
大和投信のiFreeシリーズと併せ、低コストインデックス商品が目立ちます。
ここが低コストに拘った運用商品なのでしょう。
一方で多様性に関しては「???」な感じですかね?
アクティブファンドでは旧プランとの重複ラインナップ商品が目立ち、目新しいのは新興国株式投信や先進国債券などの商品程度。
あとはアクティブのバランスファンドでしょうか…
低コストインデックスファンドの比較
ここで重要になるのが低コストインデックスファンド。
というのも、iDeCoは運用が長期・超長期になるため、低コストのインデックスファンドが運用の主体になるため。
新旧プラン別に、それぞれのカテゴリーで低コストインデックスファンドの信託報酬を比較してみます。
ぱっと見で差が大きいのは新興国株式ファンド。
一方で国内株式では殆ど差がみられません。
信託報酬の差自体は確かにあるものの、運用の主体になるであろう国内株式・先進国株式で見てみると、20年間運用したとして差は国内株式(TOPIX型)で0.0216%。
先進国株式で1.728%。
この位の差は誤差の範疇。
一日でも普通に変動します…

う~ん
20年でこの程度の差か…
上記比較表には記載しませんでしたが、国内外株式・国内外債券・国内外REITの8資産に均等に投資する8資産バランスファンドで見てみます。
新プランはeMAXIS Slimで信託報酬は0.17172%。
一方で旧プランはiFree8資産バランスで同0.2376%。
差は1年間0.06588%、20年間として1.3176%。
やはりこちらも誤差の範囲内…
結論~新規加入者は新プラン。旧プラン加入者は変更せず
新規加入者は新プランがおススメ
前記の通り長期・超長期での運用を前提にすれば、運用する商品は低コストのインデックスファンドが主体となります。
確かに新プランでは旧プランよりも低コスト商品が揃っているので、これから加入する方はまず新プランを検討すべきでしょう。
一方で問題は私のような旧プラン加入者。
特に既に運用残高が相応に積み上がっていたり、60歳までの残り年数が少ない場合です。
新旧プランを比較すれば確かに信託報酬に差はあるものの、よく見れば誤差の範囲内と考えてもいい水準。
であるならば、デメリットを勘案し敢えてプランを変更する必要はないと考えます。
旧プランからの変更をおススメしない理由~デメリット
敢えてプランを変更する必要がないと判断する理由は、1~2か月程度資産が現金化されて相場変動から隔離されるから。

えっ!
そんなに放っておかれるの?
実は私はiDeCoでスルガ銀行⇒SBI証券への移換経験者。
①移換のための書類をSBI証券に送付
②新パスワードなどを受領しSBI証券で今後拠出分の運用指図開始
③スルガ銀行プランの資金が自動的に現金化
④SBI証券プランに現金が自動的に移換
⑤SBI証券で現金資産をリスク資産に自分でスイッチング
となりました。
①⇒⑤までが約3か月。
内、③⇒⑤に1か月ちょっとかかりました。

今回は同じSBI証券内でのプラン変更となりますが、前記SBI証券のプレスリリースには、
①旧プランの資産を全て現金化したうえで資産の移換を行う
②資産の移換には2~3か月程度を要する
との記載。
やはり旧プランで資産が現金化してから再度リスク資産にスイッチング出来るまで相当程度かかりそう。
その間に相場が軟調に推移すれば、高く売って安く買うグッドオペレーションになります。
一方で私が移換した時期は正にトランプ相場で内外株式相場が絶好調。
今後もそうした地合いに遭遇すれば、折角の上昇相場から置いて行かれます…

相場の読みには自信がないな…
かといって、運任せも怖いかな?
私は長期間現金化されることに気付いた時点で各資産カテゴリーのETFで買いヘッジしました。
しかし様々な理由で上手くヘッジできないこともあるでしょう。
上手くいくかどうか相場(運)次第というのは…
ETFを使った買いヘッジにしても、実際は自動的に売却されたことを確認後にETFを購入することになり必ずタイムラグが発生します。
旧プランから新プランに変更しない場合の逸失利益は前記の通り極僅かで限定的。
それでも自分の相場観や格言の「Sell In May」などに賭けてみますか?
旧プラン加入者は慎重に検討しましょう。
しかし同じ金融機関内で2つのプランを運営するとは。
こういうやり方もあったのですね。
ログイン後にプラン名が表示
久し振りにログインしたところ、加入しているプラン名が表示されました。
私の場合は「iDeCoオリジナルプラン」
お願いだからDCニッセイ外国株式インデックスの信託報酬(税抜0.14%)を引き下げて欲しい!
セレクトプランに採用されている同じくニッセイアセットの<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドの信報は2020年2月21から税抜0.0999%…