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借金は嫌いでしたが新卒後に就いた最初の仕事はカネ貸し

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生涯で借金をしたのは2回

私は生涯で借金を2回しています。

バイク購入資金のため借金

最初は大学生の時。
通学やバイト先への足として必要でした。
原付バイクだと最高速度が30キロだったり、走行する車線に制限があったりと不便だったので250CCのバイクを購入。

結構な型落ちでも20万円程したと思います。
貧乏学生にとっては物凄い大金であり、一括で支払うなど到底できません。

苦労して学費や生活費を工面してくれていた親に頼ることなどできず、バイク販売店のローンを利用しました。
心苦しかったですが親には保証人になってもらいました。
「絶対に迷惑はかけない」と誓って。

一人暮らしの大学生生活をさせてくれた親に感謝が止まらない
奨学金の延滞問題は、高い学費もさることながらそれ以上に生活費の高さが問題となっているとの見方。一人暮らしをすると自宅生と比較して4年間で300万円近い生活費の差が生まれる。また、そうした負担が発生する中で下宿させてくれた親には感謝しかない。

その後コツコツと返済を続けて1年程で完済。
借金を抱えていると、何となく落ち着かない気持ちになったことを覚えています。

自動車購入資金のため借金

2回目の借金は社会人になってから。

社会人3年目になる頃、遊ぶにはやはり足が欲しいと思い購入を決意。
安い中古車なので一括で買うことは可能でした。
しかし貯蓄は高金利の社内預金に入れており、引き出すためには上司の決裁が必要。
決裁を貰う際は使途など色々聞かれ面倒なので、ここでも販売店ローンにお世話になりました。

その頃には少しは余裕もあったので、毎月の返済に加えて借入後最初のボーナスで完済。
ここでも借金をしていることに背中がむずむずする感覚を覚えました。
その時「私は借金が嫌いなんだ」と改めて認識しまいた。

借金は嫌いでも、仕事はカネ貸し

そんな私の最初の職業は銀行員。
金を貸してナンボの世界です。
尤もお金を貸すのと同時に業績不振先からの回収業務も行っていました。

お金を貸す

貸す際は2通り。
借り入れ申し込みがあれば慎重に分析します。
悲しいかな1990年代半ばには既にバブルが崩壊しており、借りたい企業の財務内容はかなり傷んでいます。
お断りしたことも数知れず。
やむを得ず貸す際も、いろいろと条件を付けることが多くなります。
あまり前向きな貸出ではありません。

一方で銀行側から借りて欲しい企業もあります。
但しそうした企業は基本的に財務内容がピカピカで新規の借入が不要。
何とか借りてもらおうと知恵を絞りました。
前向きな貸出です。

お金を回収する

業績不振企業からの回収は精神的にとても辛い仕事でした。
過度に回収すれば経営が行き詰まるのが予想できたり、経営破綻が免れない時は他の金融機関に先んじて少しでも回収額を確保しようとしたり…
20代前半の若者が親や祖父母のような歳の人生の先輩を追い込むことになるのです…

そういう状態になると多くの借主・経営者は人が変わってしまいます。
少しでも回収されないように、あらゆる手段でお金を隠そうとしたり逆切れしたり。
仕事と割り切っていなければ他人を追い込むことなど到底できません…

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借金が嫌いな理由は友人一家の夜逃げ

友人一家の夜逃げがトラウマ

私は相当な田舎で生まれ育ちました。
田んぼと畑が広がり漁業も盛んな地です。

但しそうした地でも商売をしている人たちもいます。
仲がよかった友達の中にはそうした相当裕福な家庭の子もいました。
しかし突然一家で消えてしまったことがありました。
親は言葉を選びながら説明してくれましたが要は夜逃げ。
そうしたことが数回…

その時に借金は恐いモノという意識が刷り込まれたのだと思います。
そのためバイクや車を買うための数十万円でさえ気持ちのいいものではなくなっていました。

必要以上の借入は嫌いだった

そうした自分がカネ貸しの仕事に就いたのですからおかしなものですが、基本的に借金はしなければ越したことはないとの立場は堅持。
営業成績を上げるためには貸すしかないのですが、必要以上に借りさせることはしませんでした。
歩積両建をしていた東日本銀行は…

歩積両建(ぶづみりょうだて)(融資金の一部で預金強要)が現在もあるとは
東日本銀行が歩積両建を行っていたとして、業務改善命令を受ける。2016年の経営統合を控え業績と規模の拡大を目指したため。業績拡大はともかく、歩積両建を行い規模を大きく見せようとするなど、いかにも前時代的な考え方であり古い体質を表している。

住宅ローンの申し込みを受け付けたときも、審査基準上は通りそうでも将来苦しくなるのが予想できるときは敢えて安い物件にするようアドバイスしたこともあります。
苦しむのを見たくなかったので。

社内評価がマイナスとなり昇進に不利だったとしても、あの時私が対応して過度な借入をしなかった人たちが苦労をしていなければ十分。
お金は恐いモノです。
今後も借金はしないと思います。