FX倍率引き下げ見送られるがFX業者側に新規制が導入される

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FXの倍率引き下げ見送りもFX業者に新規制

為替はとても身近で日々の生活に直結

為替はとても身近です。
ニュースではほほ必ず為替市況を流しますし、仕事で取り扱っている人も多いと思います。
株式取引を仕事で取り扱う人よりも圧倒的に多いでしょう。
財務部門などで直接取引しなくても原材料や製品を輸入する、製品を輸出する、競合相手が海外企業、などでは為替が企業や製品の競争力に直結します。

個人も同様です。
ガソリンや灯油に加え、電気代・ガス代も為替に左右されますし、輸入食材は販売価格を大きく左右します。
海外旅行の値段もそうですね。
円安進行時はiphoneも値上げされました。

為替取引を手軽に行えるFX

身近な為替を手軽に取引できるのがFXです。
1998年の外為行改正で為銀主義が廃止されたことで可能になりました。

当初は証拠金の何倍までポジションを保有できるかの倍率規制が無く、それこそ数百倍も可能でした。
1万円の証拠金で5百万円分のポジション保有もできたのです。
尤も、倍率が高ければ相場が逆回転すると、すぐに証拠金がパーになる可能性も高くなりますけど…

そのため、現在では証拠金の25倍までという規制がかけられています。
1万円の証拠金なら25万円までのポジションということです。

倍率規制引き下げは見送りも別の規制を導入

日々のストレステストが強制される

25倍でも倍率が高過ぎるとの見方から、今夏にも10倍まで引き下げられる見通しでした。
しかし、引き下げは見送りです。
代わりに、FX業者への規制が導入されます。

6/15付日経新聞朝刊金融経済面に、

FXに新規制 健全性、毎営業日チェック
中小再編の波

と題し、「相場急変時にFX業者が被る損失を見積もるストレステストを導入する」と報じています。

通常、相場が逆方向に急変すると、証拠金維持率が下がり強制ロスカットが発動されます。
しかし、相場の動きがあまりにも急だったりマーケットが薄くなるとロスカットが的確に機能せず、参加者の証拠金がゼロになるだけでは足りずマイナスになる可能性もあります。

また、取引先金融機関で行うカバー取引がうまく行かない可能性もあります。
顧客から回収できればいいですが、回収できなければFX業者の損失になってしまうのです。

実際にFX業者が破綻している

実際に、2015年1月に海外のFX業者や一部日本の子会社が破綻しています。
原因はスイスフランの急騰です。
それまでスイス中銀は、スイスフランが一定水準以上に強くなるのを防ぐため、無制限にスイスフランの売り介入を行うとしていましたがそれを突然放棄。
結果としてスイスフランが急騰したのです。

その結果、顧客が計上した損失を回収しきれず破綻した業者が出現しました。

いずれにしてもFX業者には厳しい事態

しかし、ちょっと変です。
倍率引き下げは取引に参加する個人が過度なレバレッジをかけず健全な取引を行うようにするものですが、ストレステストはFX業者の健全性を維持するものです。
規制導入目的が変わっています。
FX業者が破綻すれば個人が損害を被る可能性があるので、個人を保護することにはつながりますけど。

倍率規制が強化され取引が停滞しFX業者の業績が悪化するか、ストレステスト導入に伴う経費増加で業績が悪化するか。
特に取引を頻繁に行う一部の投資家が仮想通貨に流れてFX業者の業績が厳しい中では、どのような規制が導入されてもイバラの道に違いはないようです…

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