投資用不動産物件の新聞見開き広告が掲載されたのは在庫がたまっているから?

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不動産は主要な投資先

投資と言えば不動産

突然ですが、投資と聞いて頭に思い浮かぶのは何ですか?
まず最初に来るのが株式や不動産ではないでしょうか?
今では仮想通貨やFX、古くは絵画や宝石・貴金属など投資対象は多岐に渡りますが、今も昔も投資と言えば株式と不動産です。

特に不動産に関しては、日本人は土地への愛着が強いですね。
私もサラリーマン時代、地主さんに対して土地の一部を売却し、その売却代金と借り入れを組み合わせた不動産の有効活用をよく提案しましたが、
「先祖代々の土地を自分の代で売ることは、ご先祖様に申し訳ないので絶対にしない。」
などと言われ、結構な苦労をしたものです。

尤も、そういった地主さん・農家さんも、保有する土地にアパートなどを結構建設していました。
元々自分で保有していた土地でも、その上に上物を建てて家賃収入を得るのは立派な不動産投資です。

日本の土地価格変遷

日本ではバブル期までは土地神話は絶対であり、地価は日本全国で上昇を続けたもののバブル崩壊で土地神話も終焉し暴落。
その後、2000年頃から外資勢が持ち込んだ収益還元法に基づく評価により、どれだけ収益を生む土地なのかが重要視され、地価の2極化が進行しました。
要は、都心オフィス街や東京銀座などの収益を生む土地の地価は大きく上昇する一方、使い道に乏しい地方などの地価は下落を続けるようになったのです。

その後、サブプライムショック・リーマンショックを経てミニバブルが崩壊。
そして、民主党政権下の経済低迷と東日本大震災後の混乱で低空飛行。
しかし、2012年に安倍政権が誕生し2013年に日銀よる異次元金融緩和が始まると、不動産価格は急上昇。
海外勢による買いに加え、相続税課税強化を前に富裕層によるタワーマンション特要などもあり上昇が加速。

最近は週刊誌などで局地的バブルの崩壊特集が組まれたり、海外勢の買いが停まると同時に一部が売りに走っているとの話もありますが、高値圏をキープしているようです。

6/4付日経新聞夕刊総合面にも、

REIT含み益、最高に
17年度2.6兆円 オフィス賃料上昇

と題し、オフィス型を中心にREIT(不動産投資信託)が保有する物件の含み益が過去最高に上っている様子を紹介しています。
オフィス賃料が上昇傾向のため、特にオフィスビルの評価が上がっているようです。

投資収益物件が新聞広告にデカデカと掲載

美味しい物件は表に出にくい

不動産投資経験のある方はご存知だと思いますが、美味しい物件はなかなか公開されません。
そういった物件は、広告を出す前に以前から仲介業者と取引のある投資家にすぐに押さえられてしまうからです。
次に仲介業者のその他の客に紹介され、それでも売れない場合にようやくネット広告などに出てくることになります。

新聞に巨大広告

6/5付日経新聞に見開き一面広告が掲載されました。
東急電鉄グループの東急リバブルが取り扱う物件の内、60物件を一気に掲載しています。
物件所在地は東京都内が中心ながら、北は仙台から南は熊本まで。
物件価格も1億6,000万円から20億円まで。

NIKKEI ADを見てみると、日経新聞朝刊で見開き前面広告を掲載する場合、多色刷りの割増料金を含めて約4,800万円。
これだけの広告費を使って紹介しています。
売り手側手数料(片手)で3%を受け取るとして、16億円程の物件を仲介して得られる手数料に相当します。

不動産はあまり大々的に広告をうつと売り急ぎとみなされ、当該物件に留まらず周辺の物件にも悪影響が出る場合があるので控える傾向があります。
売り手もそうした広告を好みません。
それでもこうした目立つ広告を掲載するのは、
「お得意様の投資家だけではさばき切れないほどの売り仲介物件を抱えているのではないか?」
と勘繰られても仕方ありません。

不動産投資には今後慎重姿勢で臨む必要がある

2019年秋には消費税増税、2020年夏には東京オリンピックとその後の選手村物件大量供給、など不安要素を抱えています。
また、世界的な景気拡大も末期に入りつつあるとの見方も大勢になっています。

今回広告に掲載された物件は1棟モノの収益物件で価格も相応なため、個人投資家がそう簡単に手を出せる物件ではありません。
しかし、「かぼちゃの馬車事件やレオパレス騒動を機に、世間が不動産投資に抱くイメージが変わった」と仲介業者が判断した結果の大型広告出稿であるならばやや心配です。

いずれにしても、個人が過大なリスクを取り過ぎないよう、また収益シミュレーションなどは業者任せにせず、自分で完結できるくらいのスキルを得てから投資するのも手でしょう。
過度に不安を煽る意図はありませんが、慎重に慎重を重ねて熟考して欲しいと思います。

また、美味しい話にも安易に飛び付かないよう注意しましょう。
本当に美味しい話は、投資の初心者までなかなか回ってはこないものです。

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