確定拠出年金(DC)で定期預金への拠出は一切利息が付かないケースがある

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確定拠出年金(DC)の定期預金

企業型・個人型を問わず、確定拠出年金(以下、DC)には銀行定期預金や保険商品など元本確保型商品がラインナップされています。

但し、2018年5月に施行された確定拠出年金法の改正で、制度の設計・元締めを行う運営管理機関(金融機関)に元本確保型商品の提供義務は無くなり、企業型の場合は労使の合意に基づき提供されることになりました。
そのため、今後スタートする企業型確定拠出年金や個人型確定拠出年金(iDeCo)では、必ずしも元本確保型商品をラインナップする必要はなくなったのです。

尤も、投資初心者を中心に加入者のニーズはあることから、少なくとも1本は元本確保型商品はラインナップされ続けるのでしょう。

そして、その中心は銀行の定期預金です。
銀行が破綻しペイオフが発動されても、預金保険機構による保護の対象となります。
現在の保証限度額は元本1,000万円までとその利息です。
但し、DC以外にも通常の取引で同じ銀行を利用している場合、DC分と通常分を合算して元本1,000万円までと利息になるので注意が必要です。

運用商品による残高の積み上がり方の違い

DCでは毎月決まった金額を拠出し、その拠出割合を指定します。
「A商品に60%、B預金に40%」と指定するなど。
例えば毎月拠出額が2万円で上記比率なら、A商品に12,000円・B預金に8,000円といった具合になります。

投信の残高の積み上がり方

投信は価格が変動するため、毎月同じ12,000円を拠出しても価格が安い時は多い口数、高い時は少ない口数を買い付けることになります。
そして、前月までに買い付けたり受け取った分配金が再投資された分に、当月拠出し買い付けた口数が加算されていきます。

例えば、前月まで152,500口保有で今月9,600口買い付けたら、合算して162,100口になるなど。

定期預金の残高の積み上がり方

一方で、銀行定期預金です。
定期預金とはその名の通り満期日が設定されており、加入するプランにより違いはありますが1年満期や5年満期などが多いようです。
私も加入するSBI証券のiDeCoプランでは、あおぞら銀行・スルガ銀行の定期預金があり、いずれも1年満期の商品になります。

そして決定的に違うのが、その残高の積み上がり方です。
投信はそれぞれの商品で保有口数が増加していく一方、定期預金の場合は毎月拠出する金額で1本ずつの少額の定期預金が作成されていくことになります。

上記例でいえば、1年間継続して拠出すると期間1年の定期預金が1か月毎に12本作成されることになります。
そして、1年が経過した際は元々の元金に満期に伴い発生した利息を加えた金額で、再度期間1年の定期預金を作成することになります(元加して自動継続扱い)。
前年5月に作成した1年満期の定期預金が満期になっても、今年5月に拠出する分を加えて1年満期の定期預金を作成することはしません。

その結果、3年間拠出すれば36本、10年間拠出すれば120本の1年満期の定期預金を保有することになります。

少額定期預金の問題点

定期預金は、作成時に提示された利率で計算された利息を受け取ることが出来ます。
但し、得られた利息が1円未満の場合は切り捨てになります。
例えば、1円55銭なら受け取る利息は1円になります。
99銭なら0円になってしまうのです。

SBI証券プランのあおぞら銀行1年定期預金の利率は現在0.02%。
1円の利息を得るためには、最低5,000円の元金が必要になります。
もし、5,000円未満なら結果的に0%で運用したことになり、拠出する時点で手数料負けが決まっています。

また、元本が9,999円の場合は計算される利息が1円99銭となるため、1円未満が切り捨てられ実際に受け取る利息は1円。
この場合、契約上は0.02%でも「1÷9,999=0.01%」で運用したことになってしまいます。

SBI証券プランのスルガ銀行1年定期預金や、他の金融機関のプランで一般的な期間1年で利率が0.01%の定期預金で見てみます。
この場合、定期預金への毎月の拠出が1万円未満では計算上の利息が1円に届かず切り捨てられるため受取利息は0円。
結果として、1年毎に何度自動継続されても永遠に0%運用になってしまいます…

元本確保型商品で最も優先されるべきことは、文字通り元本を確保することです。
そのため、僅かな運用利息に拘る必要性は薄いかもしれません。
但し、拠出金額によっては0%での運用となっていまうことは認識しておくべきでしょう。

こういったことを防ぐ方法としては、例えば前年5月に拠出した分が1年経過し自動継続で書き換えられる際、今年5月に拠出する分を足して1本の定期預金にしてくれるといいのですけど。
尤も、iDeCoでいえば曜日並びと引き落し後13営業日経過して拠出するというルールがネックになり、前年分の満期日と本年分拠出日がずれるため難しいのかもしれません。

しかし、そこは加入者ファーストで厚生労働省と国民年金基金連合会が何とかしてくれませんかね?
事務を丸投げして手数料だけ中抜きしているのですから…

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