従妹が契約社員から正社員になった
私には年が結構離れた従妹がいます。
まだ30代の前半。
その従妹が昨年契約社員から正社員になったと聞かされました。
結構大手の企業。
改正された労働契約法の縛りで5年を超えて反復更新されると無期雇用契約になることや、従業員の定着性向上のためその会社では一足飛びに正社員への登用の門戸を広げているようなのです。
既に5年を超えて勤務していたので次は無期雇用になると考えていたところ、正社員登用の募集があったため応募したら見事に合格。
昨年中ごろに晴れて正社員として再スタートを切りました。
給料が増えてボーナスも支給され退職金制度もあります。
仕事上の責任も増えますが「その分やりがいがある」と頑張って働いています。
企業型DCの掛け金がたったの100円!?
企業型DCの毎月掛け金が100円
その従妹に最近会う機会があり、企業型DCに関して相談を受けました。
その会社には退職金制度として通常の退職一時金・確定給付企業年金(DB)に加えて、企業型DC(確定拠出年金)制度があるとのこと。
但しDBは退職一時金として受け取らない分を年金として受け取る形。
ちなみに公務員は退職一時金を満額貰ったうえでDBも受け取るので、退職一時金・DBを合わせた退職金はとても高額。
殆どの大企業の従業員を上回ります。

そして問題の企業型DC。
何と掛け金が月額たったの100円。
年額で1,200円です…
契約社員から正社員になったばかりなので少ないとは想像していましたが、まさかたったの100円とは…
契約社員として数年間働いてきたので、給料は全くの新入社員と同等というわけではないようです。
しかしDC掛け金に関しては相当に低く抑えられています。
社内資格が上がっていけば掛け金も上がっていくはずですが…
マッチング拠出は所得控除になり有利
但しもしかしたらマッチング拠出が出来るかもしれないので、制度をよく確認する様にアドバイス。
マッチング拠出とは、通常は企業が拠出する掛け金に従業員が手持ち資金を追加して拠出する制度。
うれしいのは拠出金額が所得控除され節税になること。
尤も従業員の拠出可能額は会社拠出金額まで、且つ企業・従業員合算の拠出額は企業型DCの掛け金限度額まで。
勤務先企業にDBがある場合は合算で月額27,500円まで、DBが無い場合は合算で55,000円まで。
企業型DC制度を導入している場合に必ず作成している規約に盛り込まれている必要があります。

企業型DCの投信は信託報酬が高め
企業型DC掛け金の割り振り先に関しては、「興味のあるものにすればいいよ」とアドバイス。
何と言っても月額たったの100円なので…
とはいえ投資対象の一覧表を見せてもらった中では外国株式インデックスが良さそうでした。
尤も企業型DCに採用されている投信はどれも信託報酬が高い傾向があるようです。
運営管理機関(多くは企業の取引銀行や付き合いのある生保)には、規約作成や投資教育などにコストがかかるので投信から発生する信託報酬で取り返そうとする傾向があります。
その点、iDeCoは低信託報酬型投信が充実している金融機関が多いので、利用者にとっては企業型DCよりも有利。
一方で企業型DCでは毎月の手数料を企業が負担してくれるので、結局はどっちもどっちでしょうか…
従妹には「企業型DCはあくまで退職金の一部なので(極々少額ですし)、つみたてNISAなども活用して自分でちゃんと資産を積み上げるのが大事」と追加でアドバイスをしておきました。