家計の破綻を防ぐため、普通の人は結局老後も働き続けるしか選択肢がない事実

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超高齢世帯では半分が金融資産ゼロになる

今後は受給する年金水準が下がっていくため、高齢者世帯で資産を取り崩すスピードが加速していきます。
その結果、苦労して貯めた老後に向けた資産の減少スピードも加速し、手元金融機資産が無くなってしまうケースもあるでしょう。
尤も、そうならないように多くの人が将来を見据えてつみたてNISAをはじめとしたいろいろな手段を活用し、老後に備えた資産形成を実施していると思います。

そうした中、4/18付日経新聞朝刊金融経済面に

高齢者の資産どう確保 枯渇回避へ就労カギ

と題した記事が掲載されました。

今から32年後の2050年には、85歳の世帯の半分で金融資産が枯渇するというのです。
枯渇すれば、生活保護を受けるのでしょうか?

2050年に85歳となる方は現在53歳。
恐らくは子育てが一服、これから老後資金を貯めるペースを速めようと考えている世代だと思われます。
但し、この世代はバブル真っ只中で就職した世代です。
消費性向が高く質のいいモノを求めるなど、下の世代と比較すると貯蓄に関しやや脇が甘い印象です。

ここで、表題にもある超高齢者世帯の半分で金融資産が枯渇してしまう原因は大きく分けて二つ。

受給する年金水準の低下

現役世代が得ている所得に対し、どの位を年金として受け取るかを表す数値が所得代替率です。
現在年金を受け取っている世代はこの数値が62%ですが、2040年代には50%割れとなります。
要は、年金として受け取る金額は、その時点の現役世代が受け取っている給料の半分以下になるということです。

しかも、あり得ないほどの経済成長率をキープし、且つ出生率が改善するという大甘の見通しを前提としているので、おそらくは2040年代に入る前に50%割れとなりその後も水準は低下しているでしょう。
受け取る年金水準が低下すれば保有資産を取り崩すペースも上がるため、85歳になる前の段階で半分以上の世帯の金融資産が枯渇する可能性が高いと言えます。

長寿化

そもそもリタイア後は年金を受け取りながら、不足する分を資産の取り崩しで対応して生活します。
しかし、長生きすれば取り崩す金額も大きくなりますから、以前のように他界する年齢がそれほど高くなければ十分だった金額でも、長生きすると足りなくなります。
至極当然のことです。

対策も大きく分けて二つ

準備する老後資産を増やす

取り崩す金額が増えるならば、老後に向けた資産を増やせばいいのです。
しかし、言うのは簡単ですがとても難しいことです。
学費・塾などの費用高騰で必要となる教育費が増えていることに加え、教育費負担から解放されいざ自分たちの老後資産を増やそうと思っても、晩婚化の影響で時間が足りなくなるケースが増えています。

また、教育費負担が重く自由に使えるお金が少なかった反動で、つい財布の紐が緩むこともあるでしょう。
言うは易し、行うは難しです。

出来るだけ働く

働いて収入を得ていれば資産を取り崩すペースが緩くなるばかりか、逆に資産を増やすことも可能です。
しかし、60歳の定年を迎えたらのんびりと趣味を楽しんだり旅行に行く、ボランティアに参加するなどと夢見ていたのに、世の中は既に65歳が事実上の定年になりつつある状況。

しかも、家計の破綻を防ぐためにはそれ以降も働く必要があり、且つ今後年金支給開始年齢の引き上げや更なる年金支給水準の低下が見込まれる中では、本当に仕事を辞めてリタイアできる年齢が何歳になるかかわからない。
設定されていたと思われるゴールの位置が、どんどん先に逃げて行ってしまう印象です。

将来になかなか希望を持ちにくい社会です…

結局どうするのか?

前記日経新聞の記事では貯蓄手段の多様化案を掲載していますが、いくら手段が増えたとしても結局は自分が消費を削り貯蓄するしかありません。
また、人生100年時代とは「それだけ長く働きなさい」という時代であり、1億総活躍社会とは「1億みんな働きなさい」という社会です。
記事の表題にも「就労カギ」とあります

一部の富裕層を除けば、つつましく生活しコツコツと貯蓄に励んで老後に備えたうえ、出来るだけ長く働き続けるという時代がやってきます。
それでも、リスク性資産への投資などで効率的に老後資金を増やすことも可能でしょう。

私の場合は幸いにして物欲に乏しく、消費性向もそれほど高くありません。
散財などをした記憶はほぼ無く、コツコツと貯蓄してきました。
但し、私のアセットアロケーションは未だ預貯金比率が高いので、今後も徐々にリスク性資産の比率を高めていくつもりです。
うまくいくかはわかりませんが…

加えて、ほぼ日計りの専業投資家という不安定な立場では、目下の目標の温泉地リゾートへの移住と移住地で過ごす老後という目算がいつ狂うかもわかりません…

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