RPAの進化で日本のホワイトカラー職はますます選別される

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ホワイトカラー職も単純作業に追われる

単純作業負担の重い日本のホワイトカラー職

現在は管理職だけでなく、本来は判断力や想像力を働かせて付加価値を踏み出す職種のはずのホワイトカラー職の人も、単純な事務作業に多くの時間を取られます。
例えば毎月決まったデータを収集・入力したり、部下がまとめた資料の数字や出退勤の数字を精査したり。
不足した部材を外部に発注したり。

しかし、ブルーカラー職と比較して高い人件費をかけているだけに、本来ホワイトカラー職の人には付加価値を生む仕事をしてもらわないと会社としては割にあいません。
また、単純事務作業から解放されてより付加価値を生んでくれるなら、更に高い給料を支払ってもペイできるはずです。
諸外国と比較してホワイトカラー職の給料が安いのは、付加価値が低く生産性の低い仕事に多くの時間を費やしている弊害とも言えます。

AIやRPAの進化が単純事務作業負担を減らす

そうした中、最近AIが進化することで「AIにとって変わられる仕事」などの記事をよく目にします。
昨年秋には、3大メガバンクが相次ぎAIの活用で業務の効率化・省力化を行うと発表し、みずほではこれまで付加価値を生んできた総合職を今後10年で3割も減らすとしています。
詳細は、11/21付みずほFGは総合職を3割減らす~銀行も大リストラ時代をご覧ください。

3/11付日経新聞朝刊総合2面には、

事務用ロボ
日本でも普及

と題し、単純作業を人間に成り代わって行うRPA(Robotic Process Automation)を紹介しています。
深層学習や機械学習を駆使して単純作業を人間に置き換わって行うAIでなく、「WEB上から資料をダウンロードしたり入力作業を行う」などのより低生産性の作業を自動化する仕組みです。

それでも、こういった作業をこれまではホワイトカラーが手作業で行っていたのですから費用対効果は抜群です。
事務作業を行う専門の事務系社員を雇うよりもはるかに低コストになります。

三井住友FGの例

記事によれば、三井住友FGではRPA化により年間40万時間の削減に成功しているとのこと。
一人のホワイトカラー職が一日8時間労働で年間230日勤務。
残業をしていないとして一人のホワイトカラー職は1,840時間仕事に携わっています。
ということは、400,000時間÷1,840時間=217で217人分のホワイトカラーの単純作業を削減することが出来たのです。

銀行のホワイトカラー1人あたり年収を1,000万円とすれば、年間21億円のコスト削減になります。
もちろん、ソフト開発費にはそんなにかかりませんし、毎年のメンテナンス費用もそこまでかかりません。

ホワイトカラー職の選別が厳しくなる

これらが意味することは二つです。

付加価値を高めないホワイトカラー職は不要になる

これまでは、仕事の内で何割かは単純作業を行ってましたが、その時間を付加価値の上がる仕事に向けることが可能になるので、より成果を求められることになります。
要は、儲けろということです。
儲けられないホワイトカラー職へのニーズが激減していきます。

単純作業をミス無くこなすことは長所ではなくなる

現在は、その必要性から単純作業をミス無くそつ無く行うことは、ホワイトカラー職に求められる技能の一つになっています。
しかし、今後は機械が代わりにやってくれますから、求められる技能でもアピールできる長所でもなくなります。
データ収集やプレゼン資料の作成なども評価ポイントでは無くなり、何ならこれも機械がやってくれます。

サラリーマンの選別が激化する

大学進学者が4人に1人程度だった1990年頃と違い、現在は選り好みをしなければ全員が大学生になれます。
これまでホワイトカラー職に就くためには大卒者が有利でしたが、現在では大卒は当たり前であり、且つアピールポイントではなくなりました。
採用の効率化のため一部ブランド大学は有利ですが。

大学を卒業し単純作業をミス無くそつ無くこなしていれば、ある程度は成功者になることが出来ましたが、今後はその二つ共に頼れなくなります。
要は、如何に成果をあげて儲けることが出来るかが会社内で成功者になるか否かにつながります。

厳しい時代になってしまいました。
私が今大学生でこれから社会に放り出されるとしたら、かなり厳しいかもしれません…

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