アベノミクスと異次元金融緩和で景気回復しても税収が想定比下振れって完全に詰んでる

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景気回復しても税収は想定比下振れ

2012年末に第二次安倍政権が誕生し、2013年3月には黒田日銀執行部も誕生。
直後の2013年4月に、異次元緩和政策と呼ばれる量的質的金融緩和政策が日銀により実施されました。
為替は大きく円安に振れ株価も急伸。
世界経済が順調に拡大する追い風も受け、日本の景気は回復しました。
尤も、アベノミクスとは金融緩和に頼ったうえでのバラマキ政策です。
既得権益を破壊し成長につなげる規制緩和は行いませんから。

話は戻って、景気回復に伴い大企業を中心に過去最高益を更新する企業が続出。
政府主導ながらサラリーマンの賃上げが徐々に始まり、個人の所得環境も改善しています。
しかし、ここまで景気が回復しても税収は想定比下振れているというのです。

3/30付日経新聞朝刊経済面に、

税収下振れ 改革効果奪う

と題し、2015年に経済財政諮問会議で策定した財政健全化のための従来計画を点検したところ、一部歳出増を抑制(削減ではない)した効果を税収の下振れが打ち消し、逆に財政の健全度が悪化したと報じています。

景気が回復して個人の所得環境も改善、税収自体は増えているのにそれでも従来計画比で税収が下振れているというのです。
どれだけ甘々な想定をしたのでしょうかね。

ちなみに、下記の表はリーマンショックが発生した2008年からの暦年ベースのGDP成長率推移です。

gdp

実質成長率がマイナスとなっている2009年は前年に発生したリーマンショックの影響で世界経済が大きく減速、2011年は東日本大震災の影響です。
低水準ながら、何とか景気が回復しているのが見て取れます。

2015年の計画とは?

プライマリーバランス

2015年に制定した財政健全化計画は、2020年度までに国と地方のプライマリーバランス(以下、PB)を黒字化するというものです。
黒字化の前段階であるPBの均衡とは、政策的経費である一般歳出を税収のみで賄うことです。
PBが均衡した状態では、過去に発行した国債等の償還期限到来に伴い借換債を発行し同時に利払費用分として国債等も追加発行しますが、政策的経費である一般歳出に充てる分は発行しません。

このように、PBが均衡しても実際には国債等の利払費分だけ借金が増えます。
しかし、PBが黒字化すると借金の増加率が概ねGDP成長率の範囲内に収まるため世界中で基準とされています。
その後、更に財政状況が改善して利払費分を全額税収で賄えるようになると、初めて借金の増加が止まります。

プライマリーバランスを改善する計画

その国と地方を合わせたPBですが、従来計画では2018年度にGDP比1%(5.6兆円)の赤字を見込んでいたところ、実際は2.9%の赤字となり想定比10兆円以上悪化する見通しのとのこと。

なぜこんなに悪化したかというと、
想定比税収下振れ ▲4.3兆円
消費増税延期 ▲4.1兆円
景気対策(選挙対策)のバラマキ ▲2.5兆円
です。

この内で税収が想定比下振れたのは、見込んでいた経済成長率が名目3%・実質2%でこれらに届かなかったから…
アホかいな!

今後、新たに財政健全化対策を立案し行うとしていますが、それらを行ったとして、且つ過去10年でたったの2年だけ到達した実質成長率2%が継続したとしても、PBが黒字化するのは10年近く先です。
なお、この計画には来年の消費増税が含まれている一方、おそらく実施するバラマキ予算や東京オリンピック後の景気減速・後退、人口減少の加速や社会保障費急増は十分に織り込んでいません。
そもそも、税収の柱として実質2%の高成長がずっと継続する想定ですし。

新たな財政健全化計画のポイントとしてあげられているのが、

経済再生なくして財政健全化なしの方針を堅持
景気を腰折れさせることのないペースで財政健全化
消費増税が景気に与える影響をふまえて予算作成
PB黒字化実現へ今後3年を構造改革期間に

だそうです。
いかにも作文。
ため息しか出ません…
過去何度同じようなことを掲げて、その都度放り出してきたのか…

老後にどうやって備えていくか

2025年には、団塊の世代が全員後期高齢者として強烈に財政を圧迫する75歳に達します。
30年後の2048年には団塊ジュニアがその75歳に到達します。
恐らく財政はボロボロでしょう。
現在実権を握り、好き放題やっている政治家たちはとっくにいませんが…

増税と健康保険などの社会保障費負担大幅増は確実です。
年金や医療・介護などのサービスが全く無くなるとは考えにくいものの、そのサービス水準は大きく悪化しているでしょう。
結局、やれることは自己の資産を増やすのみです。
結論はいつもここに達します。

また、支給水準が悪化するからと言って国民年金などの公的年金を滞納することはお勧めしません。
なぜなら、公的年金には障害を負った際に受給できる障害年金と、扶養家族がいるのに若くして他界した際に支給される遺族年金の制度がある一方、滞納していると支給対象外だからです。
これらは、受給する段になった際の生活の基盤になるものです。

自分の老後のためというよりは、非常事態のためと割り切ってしまいましょう。
そう考えれば、公的年金はどんな生命保険の商品もかなわない保証金融商品であると気付くはずです。

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