社外取締役は株主の利益を守る使命と存在意義を再認識してほしい

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積水ハウス経営トップ人事で臭いものには蓋

大手住宅メーカーのトップを巡るごたごたニュースが2/19に一部報道され、2/20には新聞各紙も掲載しました。
内容としては、先月積水ハウスの社外取締役2人も参加した取締役会で社長退任案が決議にかけられ賛否同数で否決、その後今度は会長解任案の緊急動議が出され可決。
結局、会長は取締役のまま相談役に退き社長は会長に就任。
常務が社長に就任というもの。

事の発端は、積水ハウスが地面紙にひっかかり数十億円の損失を出したこと。
その責任を取らせるために社長退任案が提出されたものの、返り討ちにあったようです。

こんな事案は権力争い上よくあることで珍しくもありません。
問題なのは直後の記者会見で解任だったことを隠し、企業の重要事案である経営トップ人事を通常の人事と嘘をついたこと。
内部抗争と捉えられることを嫌ったのかもしれませんが、正直に解任だったといえばいいものを、経営トップ自らが隠蔽し嘘をついたことです。
何か後ろめたいことがあったのでしょうかね。

昨年、多くの企業で偽装・隠蔽が相次ぎ明らかになりましたが、経営トップ自らが隠蔽する企業は企業として隠蔽体質なのかもしれません…
経営トップがこのような振る舞いをする以上、製品などに偽装・隠蔽があっても不思議ではないと勘繰られてもしかたありません。

取締役に株主の利益を守るという意識が欠如

社外取締役が機能していない

積水ハウスには11人の取締役がいて、その内の2人が社外取締役です。
そもそも社外取締役を採用する理由は、株主の代表として取締役会と経営の執行を監視することです。

ちなみに、日経新聞には社外取締役二人の経歴が大学の特別教授と民間流通研究所の人物とされています。
しかし、有価証券報告書上の経歴を見ると、実際は積水ハウスの取引先であろう造園会社創業者と、積水ハウスと同じ関西有力企業である阪神百貨店の元社長です。
要は、株主の代表どころか積水ハウス側の人物です。

社外取締役は株主の代表であり、企業価値が下がらないように監視することが仕事です。
しかし、経営トップ人事という重要事案を隠蔽する記者会見を行ったことに対し何も行動していません。
今回の報道を受け、イメージ悪化を通じ積水ハウスの企業価値はダメージを被ったでしょうが、真実を知っており且つ正す立場の人物が何もしなかったことになります。

隠蔽体質のある企業では取締役会は機能しにくく、社外取締役制度自体も機能しにくいのでしょう。
残念です。

社外も含め取締役選任権は株主にある

現在は社外取締役のなり手が取引先・銀行の大物OBや元役人、一部研究者、弁護士・会計士などに偏ったうえで、何社も掛け持ちするのが一般的になっているためチェックしきれないのかもしれません。
それでも取締役会の内容と記者会見の内容が違うなら、異議を唱えるくらいはしてほしかった…

私は積水ハウスの株主ではありませんが、もし私が保有する株式の企業でこのような事案が発生したら、間違いなく次回の株主総会の取締役選任決議ではで投票します。

なお、QRコードを読み込むことによりID・パスワードの入力不要で株主総会決議に投票できるシステムが稼働する、と本日の新聞各紙に掲載されています。
簡単に投票できるようになるので、ぜひ投票しましょう!