決算発表は引け後ではなく早朝に行ってほしい~低コストで株主の利便性が向上

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日本では引け後の決算発表が多い

企業の決算発表時刻

米国では大手金融機関を中心に寄り前に決算発表を行う企業が多い一方、日本では現物が大引けとなる15時やそれ以降に決算発表する企業が多くなっています。

2/21付日経新聞マッケート総合2面の大機小機に、

午後3時すぎ決算発表の非合理

と題し、大引け後に決算発表が多く行われる弊害が掲載されています。

大引け後決算発表の弊害

大機小機の中にもありますが、決算発表は時としてその企業の株価に大きな影響を与えます。
例えば、大引け後に業績の大幅上方修正を発表した場合、日本の投資家が決算内容を受け購入しようとすれば翌日の寄付きとなり、決算発表から12時間以上も後になります。
PTSもありますが、参加者が少なく板も薄いため少し大きなロットで買いが入れば一気に値が飛ぶことさえあり得ます。

一方で、大手企業のようにADR(米国預託証券)を発行している場合は、その日の夜のNY市場で外国人投資家が普通に購入することができます。
しかし、日本のほとんどの投資家は購入することができません。
決算発表を受け日本企業の株式を日本の投資家が売買する前に、海外投資家が自由に売買できる環境にあるのです。

ちなみに、ADRを発行している企業は約300社。
主要な大手企業はほぼ発行しています。

大引け後に決算発表が集中する理由

大引け後に決算を発表する理由は企業側にあるようです。
というのも、決算は取締役会の承認事項なので公表するためには取締役会を開催しなくてはなりません。
通常の勤務時間内に取締役会を開催し承認するため、少なくとも寄り付き前には公表できず。
更には、場中に公表すると内容によって株価が大きく動く可能性もありこれを嫌う経営者もいて、あえて決算発表時刻を大引け後に設定しているようです。

しかし、内容によって株価が動くことは当たり前で自然なこと。
また、株主の利便性を考えればビビッドに行動できる環境を提供することが経営者の義務だと思うのですけど。
何しろ、経営者は執行役であると共に取締役でもあり、株主の代表なのですから。

早朝に決算発表をしましょう

迅速な売買機会の提供は株主の利便性を向上させる

株主の利便性を考えれば、寄り付き前に決算発表をしましょう。
決算発表をするためには例えば朝6時からなどの取締役会開催が必要ですが、毎週の様に早朝に開催するわけではありません。
株主のためと思えば可能でしょう。
それこそ、「我が社は株主の利便性のために早朝に決算発表を行います」と宣言することで株主に優しい企業アピールも出来ます。

大機小機にもありますが、午前中に取締役会を開催した場合は少なくともお昼休みには決算発表が可能なはずです。
先物は動いているので、ファーストリテイリングやソフトバンクのように、日経225に採用されて寄与度が大きい銘柄の場合は先物でのヘッジも可能ですし。

早朝決算発表はコストのかからない株主対策

企業は株主・従業員・取引先などあらゆるステークホルダーの利害が関わりますが、決算発表時刻を早朝に設定することは株主の利益になることはあれ他のステークホルダーの害にはなりません。
取締役や企画関連部署の社員が、四半期に一度少々早起きしなくてはならない程度です。

害が無くコストもほぼ不要で株主の利益になることなどそうそうありません。
企業経営者の方々、ぜひ検討・実施してください。

追記

トヨタが場中に決算発表をするようです。
社長によるQ&Aタイムも時間を拡大して。
トヨタでさえ対応するのですから、他の企業はそれ以上にIRに汗をかくべきではないでしょうか?

追記2

大手金融機関のトップが参加するなど、トヨタの場中決算発表は話題を集めましたね。
しかも、プレゼンは社長です。
企業のトップは社長なのですから、財務担当役員が決算説明をする企業は株主をないがしろにしているのと同じです。

トップは企業の目指す方向と財務戦略に責任を負います。

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