S&Pがギリシャを格上げしてリスク志向は加速するか?

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ギリシャ・スペインが格上げされた

ギリシャショックは厳しかった

2010年に明らかとなったギリシャ財務状況の不正とそれを発端にしたギリシャ危機では欧州発の金融危機が勃発、GWで休場だった日本市場を尻目に海外市場ではリスクオフが一気に進行しました。
円高も強烈で、クロス円を中心にロスカットの円買いが一気に発動されボラも急上昇したので覚えている方も多いと思います。
私もクロス円で結構やられました…

その後、金融危機はギリシャからイタリアやポルトガル・スペインといった他南欧諸国にも波及し、当初ドイツは渋ったもののギリシャへの金融支援に踏み込まざるを得ない事態になりました。
ギリシャ国債は元本が大幅にカットされると共に、年金改革・公務員の大量解雇などの厳しい自助努力を巡り選挙が実施されるなど混乱を極めました。

景気回復を受けギリシャ・スペインが格上げされた

しかし、その後の世界的な景気回復の恩恵を受け、ヨーロッパではドイツが過熱気味なほどの活況に沸くと同時にギリシャなどの南欧諸国にも恩恵が回り景気が回復。
つい先日には、米格付け会社のS&Pがギリシャのソブリン格付けを「Bマイナス」⇒「B」に一段階引き上げたことに加え、見通しを「ポジティブ(強含み)」としたことから今後の更なる引き上げにも含みを持たせました。
スペインに関しても、フィッチが「BBBプラス」⇒「Aマイナス」に一段階引き上げています。

ちなみに日本はS&Pで「Aプラス」、フィッチでは「A」です。

リスク志向が加速中

リスクオンでエマージング債市場に資金流入加速中

世界的に景気拡大が継続しており、FEDだけでなくBOC(カナダ中銀)が利上げに踏み切り、ECBも引き締め姿勢をみせているものの、日本が異次元金融緩和を継続していることもあり世界的にカネ余りとリスクオンの状態が継続しています。
8/5付イラク国債に申込が集中って、どれだけカネ余りなの?でも取り上げましたが、他国や世銀などによる保証が一切ないイラク国債に資金が集まり、ギリシャの無保証債やデフォルト常連国であるアルゼンチンの100年無保証債なんてシロモノまで発行されています。
こうした状況にエマージング債バブルとみる向きもあります。

先日のギリシャ・スペインの格上げ発表後は、素直にそれぞれの国債が買われ利回りも低下しています。
FEDは2018年中に3~4回の利上げを行うとみられており債券投資には厳しい環境ですが、デフォルトリスクの高いエマージング債券では利回りの基本となる米国債利回りが上昇しても、それ以上に信用リスクプレミアムが縮小すれば利益が出るため、リスク志向の高まりが継続すればなお人気が継続する可能性もあります。

エマージング債市場への警戒感

しかし、現状エマージング債市場に過去最高水準の資金流入が観測されリスク志向も高まっているため、これからこういった高リスク債券に資金を投入することには警戒感も高まっています。
足元のパフォーマンスがいいからといって、こうした投資対象に資金を投入する際は慎重に検討する必要があると考えています。

ちなみに、私は新興国債券投信をiDeCoで少額ずつ積み立ててきましたが、スイッチングも含めどうするか検討中です。

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