投信で負担する費用は実際はもっと多い~信託報酬の数字だけに惑わされない

手数料

投資信託の信託報酬

投信のいいところは少ない投資資金でもいろいろな銘柄に分散投資できることや、本来多くの資金を必要とするインデックス型運用が可能になることです。
もちろん、プロの運用者の目利きに期待する運用を行うことも可能になります。

そして、その対価として信託報酬を支払います。
投信に関するコストとしてはその他に販売時に徴収される販売手数料、換金時に残される投資主に不利益が及ばないようにする信託財産留保額もありますが今回は割愛します。

インデックを上回ることを目指すアクティブ投信は、投資先の調査・分析を行うアナリストや銘柄を選択するファンドマネージャーの費用が嵩む分、インデックス型投信よりも信託報酬も高めとなります。

高い手数料負担も重石になり、投資の世界では「長期間にわたりインデックスを凌駕する成績を残すことは困難」との考え方が一般的で、インデックス型投信や指数に連動するETFの運用残高が膨張しています。
日銀が購入しているのも指数連動型ETFです。
それに伴い競争も激しく、世界的に信託報酬の引き下げ競争も起きています。

有名なのはバンガードですが、日本でもiDeCo(個人型確定拠出年金)を含めたDCや来年にスタートするつみたてNISAの盛り上がりに合わせ、昨年から低信託報酬型インデックス投信の設定、DC向け投信の一般向け販売開始、既存投信の信託報酬引き下げが相次いでいます。

投資主が負担するのは表面上の信託報酬だけではない

一般的に費用負担を削減するために注目するのは目論見書に記載されている信託報酬です。
そこには販売会社(証券会社・銀行など)、委託会社(投資顧問会社などの運用会社)、受託会社(信託銀行など)毎に負担する信託報酬の水準が記載されています。

しかし、それらはあくまで最低限負担することになる手数料です。
実際は、銘柄入れ替えに伴い証券会社に支払う売買委託手数料、投資対象国によって発生する税金(有価証券取引税)、監査費用なども追加で負担することになります。

例えば、低信託報酬型インデックス投信として有名なニッセイ外国株式インデックスファンドの表面上の信託報酬は0.2268%。
しかし、前期決算で判明したその他費用を加えた実際の総費用は0.378%です。
一方、たわらノーロード先進国株式の表面上の信託報酬は0.243%ですが、前期決算で判明したその他費用を加えた実際の総費用は0.281%と、表面上負担の小さいニッセイアセットのファンドを下回ります

新興国株式投信などは表面上の信託報酬も高く、例えば野村インド株投信は2.16%。
それに対し、実際にかかった総費用は2.524%と更に高負担となっています。

真の費用負担率を知る方法

運用報告書で確認する

このように、表面上の信託報酬だけではその投信保有に関する実際の費用分の水準は見えてきません。
では、どうするのか?
簡単に知る術は無いのか?

いえ、あります。
一番確実なのは、お目当ての投信の運用報告書をみることです。
そこには、実際にかかった金額、負担率が細かく記載されています。

モーニングスターHPを利用する

複数の投信を探す際などは、モーニングスターのHPで探すやり方もあります。
お目当ての投信を探し当てると基準価格推移などのグラフを見ることができ、そのうえのメニューの真ん中右寄りに「コスト」がありますのでクリックします。
そうすると、右側に実際にかかった1万口あたりの費用明細、経費率が掲載されています。
但し、更新がやや遅いのが難点です。

注意点としては、決算が出てからでないと実際の経費率がわからないので、設定後1年未満の投信ではわからない点です。
それでも、中間決算のように簡便な運用報告書を作成する投信もあるので、検討する際は投信会社のHPをチェックしてみるといいでしょう。

低信託報酬ブームを受け乗り換えを検討する人も多いでしょうが、どの投信にするか決める前にはぜひ「真の負担費用」を確認することをおススメします。

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