ネット通販拡大を受け商業施設型REITが日本でも苦戦しそう

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米国では商業施設型REITが大苦戦

REIT(不動産投資信託)にはオフィスビルに特化するオフィス型、住宅に特化する住宅型、商業施設に特化する商業施設型、それら混合の総合型などがあります。
世界的な景気拡大に伴い各国でオフィス型は堅調ですが、米国では商業施設型REITの不振が目立ちます。

最大の理由はネット通販の拡大です。
もともと米国では、郊外に百貨店をはじめとした多くの店舗が入居する超大型商業施設がとても多く点在しています。
しかし、近年のネット通販市場拡大を受けそれらリアル店舗の販売不振が目立っています。

そのため、多くの小売店が入居する商業施設でも退店が相次いでおり未入居店舗が目立つ事態が発生。
そういった商業施設を所有・運営する商業施設型REITの低迷につながっています。
「米国のショッピングセンターの最大25%が今後5年以内に消滅する」というリポートもクレディスイスにより作成されています…

日本でも店舗の純減が継続

日本国内のショッピングモールも苦戦が始まる

こうした中で、11/26付日経新聞朝刊一面に、

ショッピングセンター
淘汰の波、目立つ空き店舗
テナント出店3割減

という記事が掲載されました。

記事によれば出店数は直近1年で3割減、一方で退店は1割減。
今年に入り退店数が出店数を上回る状況が継続しているとのことです。

特に目立つのが衣料品店の不振です。
若者を中心にブランド品や高額な衣料品への支出が減少しており、不振の大きな要因になっています。
ZoZoなどで買う若者が増えているようですし。

そういえば、私も最近は衣料品への支出が減っています。
良く訪れる御殿場のアウトレットでも、何も買わないことがあります…

ショッピングモール乱立も商業施設苦戦の要因

加えて、日本では自治体による過剰誘致も目立っています。
大型商業施設が出来れば雇用を生み、周辺地域への経済効果や税収も見込めるからです。
地方が大学を誘致するのと同じ構図です。

アウトレット系、イオンなどのスーパー系などが乱立して客を奪い合い、共倒れも懸念されます。

商業施設型REITへの逆風

そうなると、家賃や売り上げの一部を徴収する運営者・商業施設型REITには逆風になります…

商業施設型REITでは、近年退店が大きなインパクトを発生させる事態も発生しています。
千葉県習志野市のイトーヨーカドー、浦安市のイトーヨーカドーで相次ぎ退店が明らかになりました。
上記例では1物件1テナントのため影響は甚大です。

現在商業型や総合型REITを保有したり保有を検討している場合は、ぜひHPで物件の詳細やテナント確認をすることをお勧めします。
前記例の通り、1物件1テナントではテナントが抜けると好条件で埋めるのはかなり困難です。
多数の小売店が入居するショッピングセンターでも、地域的な優位性などが無い場合は早晩閉鎖の危険性もあるからです。

日本では、ネット通販の拡大や自治体による無謀な招致合戦に加え、少子高齢化で販売不振に陥る可能性も高くなっています。
投資は慎重に行いましょう!

追記

千葉県新浦安で閉店したイトーヨーカドーの店舗は、不動産業のスターツが買い取って2018年秋にスターツショッピングセンターが開業する様です。
当初は解体も視野に入れていたようですが居抜きらしい。

なお、施設の元保有者は森トラストリート法人(8961)です。
この売却により28億円余りの売却益を計上しています。
取得時期が良かったのですね。

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