生前お別れ会を実施の新聞広告
前代未聞の生前お別れ会新聞広告
私は企業の元幹部の告別式やお別れ会に企業がお金を出し、事務局も設置して盛大に行うことは大反対。
あくまで企業のお金であり、株主のために使うのが筋であると考えるからです。
やりたければ個人が出来る範囲でやればいい。

上場企業主催の社葬・お別れの会は株主にとって不要でありお金の無駄遣い
上場企業が経費を使って社葬、お別れの会を行う必要性は全くなく、株主にとってはいい迷惑。ここでも、顧問・相談役制度で一生有力OBの面倒を見る悪習が残っている。お別れ会は個人が個人のお金でやれば十分。
そうした中で11/20付日経新聞朝刊社会面下部に見慣れない広告が掲載されました。
普段よく見る黒の縁取りをした広告とは違います。
表題は「感謝の会開催のご案内」とあり、生前お別れ会開催広告だったのです。
いろいろな終活のあり方
出稿者は国内建機大手コマツの社長・会長を努めた方。
読んでみると、胆のうがんを発症し既に他の臓器にも転移。
手術不能の状態であり、放射線治療・抗がん剤治療は行わず今後はQOL重視の生活を送る予定。
そして元気なうちに感謝の気持ちを伝えるべく会を開催するとの内容でした。
有力企業OBとはいえ有名人ではない方が自分の病気、それも不治の病状と想像がつく行く末を世間一般に公表することに、まだ私の頭では最終的な考えがまとまりません。
率直に「こういう方もいるんだ」「真剣に自分の終活を考えた末の決断なんだろうな」と思うのと同時に、「まだ想像はできないけど、自分の時はどうするんだろう?」と考えてしまいますが…
今回の広告には肩書として会社名と元の役職が掲載されていましたが、連絡先等の記載はありません。
あくまで個人開催のようです。
もしかしたらこの方の場合も旅立たれた後に会社主催のお別れの会をやるのかもしれませんが、それでも個人が生前に主体的に行う一つの例になるかもしれません。
追記
ご自身で生前のお別れの会を開催した前記コマツの元経営者の方が、2018年6月26日に亡くなったそうです。
最後までご自分の意志で人生を歩まれたことに敬意を表します。
そして謹んでご冥福をお祈りします。