みずほFGの人員削減はやはり総合職を狙い撃ち
先月末からメガバンクのリストラを巡る報道が相次いでいます。
このブログでも下記の様に取り上げています。


削減人数はみずほFGが19,000人、三菱UFJFGが9,500人、三井住友FGが4,000人とかなり刺激的…
そうした中、最も収益性で劣っているみずほFGが昨日11/20に投資家向け説明会を実施しました。
その資料はみずほFGのHPに掲載されています。
中身を見るとやはり衝撃的な内容が盛り込まれています。
パート等を含めた全従業員約79,000人の内で19,000人を削減することは既出ですが、銀行人材の主力である基幹職(総合職)も今後10年弱で3割削減するとの内容。
従業員全体の削減率約24%を上回る狙い撃ちの様相。
いよいよ総合職という本丸を削減する
通常、AI化や機械化・自動化により人員を削減し易いのは事務部門。
手作業が減るから当然です。
しかし今回は資料でもわざわざゴシック文字と削減前・削減後の年齢別グラフまで用いて、
大量採用世代の転出等により、人員構造の適正化を進め3割程度をスリム化・高コスト構造を是正
と、総合職の削減をアピールしています。
給料という面で見れば総合職は一般職と比較し倍以上のコストですが、付加価値を生んできたのは圧倒的に総合職。
その総合職をドラスティックに減らすということは、AIを総合職の仕事領域まで活用して本気でビジネスモデルを転換するということでしょう。
更に「転出等」とは関連会社以外にも取引先等への転籍前倒しと拡大のこと。
いよいよ「銀行員大受難時代」が本格的に到来です。
前出年齢別総合職人員グラフを見るとバブル入行組の人数が突出しているのがわかりますが、今回の人員削減後はリーマンショック前のプチバブル入行組が次の標的になりそうです。
いつの時代も好況⇒採用増、不況⇒採用減としてきた結果、年齢的にいびつな構造となります。
簡単に首を切れない以上、年齢構成のいびつさは経営陣の景気を見る目の無さと言えます。
追記~新卒採用を半減
2018/3/24に一部報道がなされましたが、みずほは2019年3月入社予定の採用者数を半減させるようです。
三菱UFJFG・三井住友FGも大きく減らすとの観測も流れています。
経営環境の変化に加え、AIの活用などで従来型銀行経営のビジネスモデルが崩れてきたので当然の措置でしょう。