カルパースが株式比率引き下げを検討開始
全米最大の年金基金カルパース
11/15付日経新聞朝刊によると、カルパース(カリフォルニア州職員退職年金基金)が株式投資配分を引き下げ、債券投資配分を増やすことを検討しているとのこと。
カルパースは11/10時点で運用資産3,425億ドル(約39兆円)を有する全米最大の年金基金。
11/13に公開された投資方針を巡る討論資料の中で、高値が続く株式の下落リスクを抑えて保有資産全体のボラティリティを抑える狙いです。
現在は株式50%、債券19%となっています。
討論資料には債券投資比率を28%、36%、44%にそれぞれ引き上げる案が掲載。
もし44%まで引き上げた場合、株式投資比率は34%まで引き下げられることになります。
そして運用資産全体の将来のボラティリティは11.5%⇒9.1%と2.4%低下する見込み。
カルパースの動きは他年金基金にも影響
カルパースの動きが注目されるのは、全米で最大の年金基金であり他の年金基金も追随する可能性があるから。
日本のGPIFと他の年金との関係みたい。
ちなみに日本の年金基金などと違い、カルパースでは専門のファンドマネージャー陣を擁するプロ集団が運用にあたっています。
もちろん彼らの報酬は相当な額である一方、運用成績が冴えなければクビになります…
今後の株式相場は?
現在はFEDによる緩やかな金融引き締め局面の中、世界的にリスクオン地合いが継続中です。
しかしつい先日ドイツの生保が株式へのベットから降りて利確するなど、ここにきて株式相場への見方が分かれつつあります。
堅調な時こそ2階建て全力勝負などのリスクを取り過ぎる行為には注意が必要と考えます。
私は相変わらずにチマチマと少額ずつ積立でリスク資産を購入するだけです…
急落したら突っ込んで買いたいとも思いますが、恐らくはいつも通り腰が引けて見ているだけのような気もしますけど…
追記
2018年2月初めに発表された米雇用統計をきっかけに米金利が急上昇。
米株は急落し、世界中のマーケットに影響が出ています。
その後落ち着きを取り戻しつつありますが、カルパースの判断が杞憂に終わることを望んでいます…