大手銀行の人員削減計画が相次ぐ
従来は人が行ってきた業務をAIが侵食し始めています。

同じく10/28の各紙夕刊一面には、メガバンクの一角であるみずほFGが大規模な人員削減を計画している記事が掲載されました。
そして10/29日経新聞朝刊総合面には、
メガ銀大リストラ時代
と題し、3大メガバンクによるリストラ計画が掲載されました。
内容は、
①みずほFG 今後10年でグループ人員の3分の1近い19,000人を削減
②三菱UFJFG 今後5年で9,500人分の業務量削減(削減された分の人員はどこへ?)
③三井住友FG 今後3年で4,000人分の業務量削減(削減された分の人員はどこへ?)
です。
今朝の読売新聞朝刊にも三菱UFJFGの記事が掲載されています。
メガバンク人員削減の詳細
人員削減に追い込まれる理由
単純に儲からなくなったからです。
そもそも人口減時代に突入したことに加え、日銀による異次元緩和政策とその一環であるマイナス金利政策による預貸金利鞘の縮小、債券関連収益の減少です。
決定的なのはイールドカーブ(利回り曲線)が平たんになり長短金利差を得られなくなったため。
記事にもありましたが、メガバンクは国内業務の減益を海外業務の増益で賄っており、それを反映するように海外での貸出が高い伸びを示しています。
一方で海外業務に頼れない地域金融機関の収益構造は絶望的…
要は銀行は構造的不況業種になったのです。
人員削減方法
過去大量に採用したバブル世代が今後10年で減少していくため、みずほFGでは減少分を補充しないことや採用抑制で対処するようです。
しかしバブル世代は19,000人もいません。
若い世代でもグループ外に出される人が多くなるかもしれませんし、大量の希望退職募集に踏み込むのかもしれません…
かつては就職先人気ランキングで上位を独占するなど、安定した業績と高額な給料で人気だった銀行業界は、より厳しい経営環境に置かれていくのでしょう。

我が世の春を謳歌したのはバブル期までかな?