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売り出し(PO)が正式決定した日本郵政株は買いか?

日本郵政

日本郵政株の月内追加売り出しが正式決定

日本郵政株の売出(PO)が正式に決定

昨日、日本郵政株(6178)の追加売り出しが決まりました。
今朝の新聞各紙には大型広告が掲載されています。
おそらく9/25価格決定のうえで9/29期末日受渡になるでしょう。

日本郵政株が9月中にも追加で売り出される見通し
日本郵政株が2017年9月中にも追加で売却される。売却総額は1兆4千億円規模。その後も数回にわたり売却され、東日本大震災の復興財源に充当される。IPO価格は1,400円であり、その後の高値で買った人も現在は含み損状態。慎重な投資判断が必要。

売却資金は東日本大震災の復興財源に充当。
昨日の日本郵政株の終値は1,321円。
2015年秋のIPO価格は1,400円でした。

復興財源確保のためには1,200円以上で売り出す必要がありますが、恐らくは大丈夫でしょう。
売り出し価格は値決め日の終値から2~4%割り引いた価格になります。

日本郵政株売出の影響

今回の売り出しで市場から約1兆3千億円が吸収されます。
預貯金から吸収すれば影響はありませんが、そうは問屋がおろしません。
個人や年金などが持つインデックスファンドは、追加で組み入れるために保有する他銘柄を売る必要に迫られます。

今回の売り出しは国内の個人に重点的に売りたいようですが、全てを売るのは当然ながら無理。
そもそもグローバルコーディネーターにゴールドマンサックスが入っている以上、海外機関投資家・ヘッジファンド等に一定量が売られます。

半分が個人に嵌め込まれても残りの6千億円以上が売り要因。
予め売って準備しているところもあるでしょが、中間期末に向け日本株は上値が重くなりそうです。

日本郵政株は買いか?

日本郵政は傘下のゆうちょ銀行、日本郵便、かんぽ生命から吸い上げた配当で自社の株主に配当を出しています。
尤もオーストラリアの物流企業買収失敗で赤字転落し、買収企業からの配当は望むべくもありません。

日銀による異次元緩和政策とマイナス金利政策で、ゆうちょ銀行・かんぽ生命の収益環境は厳しさを増しています。
過去に購入した長期債、超長期債の利息で食いつないでいる状況。
日本郵便は過疎地にもネットワークを維持する必要があり高コスト体質ですが。
しかし強力な政治力を持つ全特を相手にする力は無く閉鎖などできません。
人手不足感も深刻。

数少ない光明は簿価が低く一等地にある不動産の活用でしょうか。
東京駅前のKITTEのような。

日本郵政株の配当利回りは3%台後半なので配当狙いの個人にハマるとの見方のようです。
但しその利回りが未来永劫続くなら高配当銘柄ですが、収益環境が悪化し配当利回りが下がるなら見る影も無くなります。

異次元緩和政策の解除時期が見通せない中では、個人的には結構厳しいと考えます。