当ブログでは普段からREIT・不動産市況について良く取り上げています。
景気の温度がわかりやすく、且つ景気への波及効果も大きいからです。
REIT相場は金融庁による官製相場化している
REIT相場の低迷が続いている
直近なんとか下げ止まっていますが、REITの年初来パフォーマンスには酷いものがあります。
REIT相場全体も酷いのですが、とりわけ日本ビルファンド(8951)、ジャパンリアル(8952)、ジャパンプライム(8955)などの主力銘柄のパフォーマンス悪化が際立っています。
そうした中で本日の日経新聞朝刊マーケット欄に、
REIT「官製相場」第2幕
と称し、金融庁の影響で地銀の保有が個別銘柄からETFにシフトしていることが原因の一つとの記事が掲載されています。
内容としてはREIT全体の2割を保有すると言われている地銀に対し、REITが保有する物件調査をちゃんと行わないままの個別銘柄投資をしないよう、金融庁が圧力をかけているというのです。
当局リスクで旗艦REITが苦戦
ご存知の通りREITは多くの物件を保有しリスクを分散。
大型REITになればその株は数十にものぼり、所在地も全国にわたります。
人的資源に限りのある地銀ではその全ての実地調査を行うなど到底不可能。
そのため個別銘柄投資を諦めインデックスなどのETFにシフトしているというのです。
結果としてそれまで優良銘柄として黎明期からある時価総額の大きい主力銘柄を売却し、ETFを通して今まで目も向けなかったような小型銘柄を買う動きにつながっているのです。
大規模・高格付銘柄のパフォーマンスが軒並みさえない中、小規模・低格付や無格付銘柄のパフォーマンスが良好。
REITのリスクは金融庁か?
毎月分配型ファンドを目の敵にした結果、資金流出が発生しREITから資金逃避。
更に地銀への圧力で主力銘柄のパフォーマンスが冴えなくなるなど、REITは金融庁の意向に支配されているようです…