ヘッジファンドの運用をコピーするETF
世の中にはいろいろと面白いことを考える人がいるものです。
4/27の日経新聞朝刊にニューヨークから、
著名ヘッジファンドの運用手法を一部真似して作ったETF
に関する記事が掲載されていました。
一例として2012年6月にNYSEに上場されたETFです。
「ETF GlobalX ヘッジファンド」などと検索をすると、いろいろな記事がヒット。
日経新聞によると米国に数千本あるヘッジファンドの中から条件にかなうファンドを選び、それぞれのファンドの最大保有銘柄をインデックス化しているとのこと。
なぜこういったことが可能かと言えば、ヘッジファンドは米SECから四半期毎に保有株を報告する義務を負っているから。
コピーETFの特徴
コピーETFとは?
日経新聞に掲載されていたGlobalXが運用するあるETFでは、
①基になるヘッジファンドの運用額が5億ドル以上。
②保有銘柄の回転率が年50%以下。
③最大保有銘柄が保有株全体の4.8%以上。
というフィルターをかけており、4/21時点でそのETFが保有する個別銘柄は57社。
上記条件を設定している理由はおそらく、
①はある程度の規模があれば、それなりの著名ファンドと言える。
②は回転率が高ければSECへ報告した時には既に売却している可能性が高い。
③は確かな分析で集中投資している可能性。
と、言ったところでしょうか。
どのヘッジファンドをインデックスに組み入れているかは明らかではありませんが、相当の著名投資家が運営するファンドが含まれているようです。

これは面白いね
コピーETFは庶民でも少額から購入可能
このETFの最大の利点は低コストと最低投資額。
通常ヘッジファンドに投資する場合は、運用成績に関わらず運用残高に年率2%の費用が必要、且つ儲けの20%を持っていかれます。
一方で、前記ETFの信託報酬はわずか0.75%。

随分と低コストだね
銘柄入れ替えにタイムラグが生じるので完璧に真似ることはできないものの、このコスト差は大きな魅力。
更にはヘッジファンドには結構高額な最低投資金額が設定されていることが一般的な一方で、ETFならごく少額から投資できるのです。
NYSEに上場しているETFなら、SBI証券など国内のネット証券からも売買できるものがあります。
今年は運用成績があまり振るわずに資金流出が発生しているETFもあるようですが、分散投資の一環でヘッジファンドという名のETFを組み入れるのも面白いかもしれません。
最後に、投資は自己責任ですので、慎重に慎重を重ねて熟考してください!