有吉ゼミ家を買うで登場した物件一覧はこちら

株主優待バブル~小口株主優遇は経営努力を放棄すること

株主優待バブル

株式の期末権利日を通過

先週、多くの企業の権利付き最終日である3月末を通過しました。
長期保有をしているひと、株主優待を目的に信用取引を使ったクロスをしたひとも、株主優待の権利を得てほっとしていることでしょう。
私も4銘柄で株主優待クロスを実施しました。

一般信用を使って

今回も制度信用で超絶逆日歩が発生した例があったようです。
日歩計算期間が3日というのも影響しました。

株主優待の弊害

そんな株主優待に関して私はあまり良くは思っていませんが(言ってることとやってることが違うけど)。
結構確信をついていると思います。

日経新聞に株主優待の問題を指摘する記事

と思っていたら4/2の日経新聞朝刊の一面に

株主優待バブル 過熱

と題した記事が掲載されました。

ちなみに日経新聞によれば株主優待実施企業数は1,375社。
内容は金券・ギフト券が最多で27%、以下食品で24%、生活用品で18%、レジャー優待券で14%等々。

記事の内容にはまさに私が指摘したことも含まれ、
日本には返礼品やふるさと納税など贈答文化(モノをもらうと嬉しいという下地)
欧米などは投信を通じて株式に投資する一方、日本は個別株で株式に投資する傾向がある
小口株主優遇に対し、機関投資家をはじめとした大口投資家には不満が大きい
大手ファストフードチェーンを例に出して、人気の優待を実施する企業の株価が過大に評価されている
等々…

この中で、最大の問題点はでしょう。
に関しては、保有する株式数に応じて等しく株主としての権利を保有するという原則に反するから。
100株と100万株で権利内容が同じという極端な例も載っていましたが、100株から1,000株に保有株数が10倍になっても、貰える株主優待の内容は3~5倍などというのが一般的。

機関投資家や投信は、貰える優待品の内で金券などはチケットショップで売却し運用成果に組み入れています。
しかし食品、特に生モノなどは保管・換金などが大変で結局は廃棄したり、受け取りを辞退する例もあるようです。

導入企業元幹部の言葉に説得力はないけれど

株主優待ブームの火付け役であるカゴメの話が載っていました。
また随分前に「自社製品を配ることで自社のファンになって欲しいとの思いで株主優待制度を始めた」という記事を雑誌で読んだ記憶があります。
そのカゴメOBが、「安易に金券で呼び寄せている」と警笛を鳴らしています。
そのカゴメにしても優待内容は食品で、且つ1,000株以上保有した場合は例え100万株保有しても優待内容は不変。

配当金と株主優待を考える~小口株主重視は企業の怠慢
株主は、その保有する株式比率により平等に権利を得るが、株主優待では大口株主が不利益を被っている。企業に経営の自信があれば、株主優待に頼らずとも買収防衛は可能。株主優待は物言わぬ個人株主を欲しいだけ。

企業に事業と経営の自信があれば安易に株主優待を導入せずとも多くの株主に支持され、年金資金など長期的な株主も増えていくと思っています。
やはり今は株主優待バブルなのでしょう。

バブルはいずれ崩壊します!