旧耐震基準マンションの建て替え促進には政策サポートが有効

旧耐震基準マンションの建て替え

米株は堅調推移も、私が少額ずつ積み立てているIBMやP&Gは冴えない決算と冴えない株価…

政策で旧耐震基準マンション建て替えを推進

地震をきっかけに変更された耐震基準

さて本題です。
4/26の日経新聞朝刊に、

旧耐震建築 建て替え促す

との記事が掲載されました。
一旦建築されるとなかなか行われないマンションの建て替えを、東京都が制度面から促す政策を実施するとのことです。

知っている人も多いと思いますが、現在の耐震基準は1981年にできています。
1978年に発生した宮城県沖地震の後です。
そのため1981年以前の建物を旧耐震基準建築物、それ以降の建物を新耐震基準建築物と言います。

1981年といえば今から36年も前ですが、それでも旧耐震基準の分譲マンションは都内だけでも1万棟以上!
全国ではその3倍とも言われています。

マンションは、「建物の区分所有等に関する法律」という基本的な法律が1962年に制定されたことで急速に戸数が増加しました。
かつての住宅都市整備公団が多摩ニュータウンをはじめとした郊外で大量供給したり、神奈川・千葉・埼玉でも都心へ通勤するためのマンション建設・販売に、民間企業がこぞって参入したのです。
今では聞かれなくなった「ドーナツ化現象」です。

時代と共に建築物の耐震性などは強化されてきましたが、1995年に関西で発生した大地震では多くの古い鉄筋コンクリート製の建物が倒壊するなど、旧基準の建築物は住んでいる人はもちろん周りにも悪影響が及ぶのです。
旧基準建物は建て替えが迫られます。

しかし、問題点があります。

マンションには多くの区分所有者がおり、重要な決定をする場合は区分所有者による決議が必要になります。
どれだけの賛成票が必要かは重要度によって決まっているのですが建て替えには5分の4、つまり80%の賛成が必要になります。

当然ながら建て替えにはお金が必要になるものの、それを工面できず「今のままでいいよっ!」という人も出てくるのです。
こうした問題への解決策として、建て替え時に余分に部屋を作り売却することで必要資金の一部を賄う方法もあります。
しかし、当初から限度目一杯建てたりその後の法律の改正で十分に容積率を確保できなくなるなど、余分に部屋を作れないケースが多数なのです。

政策面からマンションの建て替えを支援する

そこで、今回の東京都の制度です。

一部条件はありますが、周辺との共同建て替えを行うと容積率を緩和するというのです。
実現すれば、既存入居者の負担が減り建て替えを進めやすくなります。

建て替えされずに資産価値が下がったままとなり周りにもその影響が波及、また防災面で問題化したり地区の治安悪化が進行しやすいなど、古い建物には問題が多く発生します。
適正な管理により資産価値を維持するマンションがある一方、構造という根本的な問題を抱えるマンションについては、出来るだけ制度上のサポートを行う必要があります。

REITの劣勢は続く

REIT相場に関してですが、先週から急速に値を戻す日経平均やTOPIXに対し劣勢が続いています。
下記グラフは、昨年末の値を100とした場合の日経平均先物、不動産株指数、REIT指数をグラフ化したものです。(青が日経平均先物、赤が不動産株指数、緑がREIT指数)

日経平均先物、不動産株指数、REIT指数

じり安で戻りらしい戻りが見られないREITに加え、直近何とか盛り返してはいるものの、不動産株の戻りも限定的です。
やはり不動産市況が心配です。

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