私は個人型確定拠出年金(iDeCo)の制度に一部問題点があると考えています。
それは「買付日」

どういうこと?
なぜならiDeCoは拠出金が毎月26日に銀行口座から引き落とされ、それから13営業日ほどで買いの発注が行われます。
毎月です。
ということは、いつ巨額の買いが発注されるか周知の事実なのです。

買付日をめがけてロングが溜まってる?
昨年11月現在でiDeCo加入者はわずか29万人に過ぎませんが、2017年から制度改正で6千万人以上が対象者になりました。
例えば29万人が毎月2万円拠出し、その内の2割をTOPIX連動型に割り振ったとすると11.6億円になります。
日銀による日本株買いが一回700億円を超えていることに比べれば小さいですが、例えば5百万人が同様に拠出すると200億円に、1千万人が同様に拠出すると400億円になります。
これは相応のマーケットインパクト。
実際には公務員の拠出限度額が毎月1万2千円だったりするので、ここまで金額は膨らまないかもしれません。
それでもリスク資産への配分を増やせばこれ以上の金額になる可能性もあります。
これを見込んで先回り的に買うオペレーションが入る可能性もあります。
そうなると加入者はまさに高値掴みさせられるのです。

ファンドはこういった仕組みを狙い撃ちするよ
発注に伴うコストを勘案すると買付日を分散することは難しいでしょうが、それでも発注日を指定できればいいのに。
これに対する対応策は拠出日の配分は定期預金にして、自分がいいと思うときにスイッチングするという方法があります。
元本確保型商品としては他に保険商品もあります。
しかしその商品設計上保険商品は満期まで保有して初めて元本が確保されるため、中途解約すると元本を割り込むケースがあるので注意が必要です。
商品説明書を熟読しましょう!

超低金利下で保険商品を選ぶ利点はほぼ無いよね
尤も、元本が確保されるとはいえ定期預金も中途解約扱いになってしまいますし相場観が入ってしまいます。
現在の定期預金の利率は年率0.01%程度ですが、将来的にもし利率があがると中途解約になるため逸失利益になってしまいます(多くの場合、保有期間によって本来の定期預金の○○%という扱いになります。)。
なお企業型加入者は昨年11月で589万人。
この加入者達の拠出金も、おそらくほぼ決まったタイミングで買いに入っていると考えられます。
企業型加入者は既に相応の人数ですし、買いインパクトは既に相応になっています。
ということは、企業型加入者も既に高値掴みさせられている可能性が高いのではないでしょうか?
何かいい対策が無いですかね?